一般のヒノキ材と圧縮ヒノキ材の香りの違いについて
◆ ヒノキに含まれる揮発性の香り成分量の変化によって、香りが違っています。 私達は、「あっ、これはヒノキの香り!」と判断するのは、α-ピネンとカジノール・カジネンなどの主成分を感じ取っているからです。 特に、リラックス効果や防ダニ効果などがあるα-ピネン。この成分がヒノキらしい香りの一つになっています。 それが、下表のとおり、赤マルで囲んだ部分・α-ピネンの量。 圧縮後のヒノキが、一般のヒノキに比べて大幅に増加していることがわかります。これで、香りが圧縮でぎゅっと詰まっているという感じがみえますね。 その一方で、表の右側(17-19番)の成分は、カジネン類なのですが、熱処理による化学変化などで減少しています。 また、下右表にある青マルの部分は、180℃の熱処理による糖分の化学変化で生成された、防カビ効果があるフルフラールです。一般のヒノキにはありません。焼き芋や焙煎でも生成される成分ですので、圧縮ヒノキ材が香ばしいと感じられる秘密でもあります。 |
※試料には個体差があるので、あくまでも表は目安として考えて下さい。
その結果、ヒノキらしい香り(α-ピネン等)を感じながらも、木質の糖分の変化によって、独特の甘くて、香ばしい香りになっています。
α-ピネンについて
α-ピネンは、桧以外にも杉や松にも多く含まれています。ですので、山や森の中に入って森林浴を愉しでいるのは、α-ピネンを呼吸によって体内に取り込んでいることでもあります。 一般に、α-ピネンは精神の鎮静効果があり、疲労からの回復に役立つものと言われています。車の運転などでストレス負荷がある状態で、α-ピネンを吸収すると心が安定するともいわれているようです。 入浴剤メーカーさんが、次の“HP”で「α-ピネンによる香りと免疫」について書かれています。とても興味深いです。 |